腕塚 (Burial Mound of Arms)

[犬王「腕塚」歌詞]

[Intro 1]
我が名は犬王
犬王が作
「腕塚」
いくぞ！

時は寿永三年
一ノ谷源氏と平家の合戦
平家忠度　右腕を肘の上からプツリと落とされ
首も取られた！

[Intro 2]
腕を斬られ　首も取られ
忠度の手勢約百騎　なんと！
主見限り捨て逃げ

[Verse 1]
ああそうさ！寄せ集めの百人
一人も残らず浜へ退散
いやちがう　いやその目で
この柿の木を見よ
まだ実はないこの木は
だがいつか必ず実を着ける
誰が船で逃げただと！？
それより平家の軍兵よいずこ？
いずこ

[Break]
Ayo!
Woo-oh!
みな手を伸ばせ
拳を突き上げろ

[Verse 2]
逃げる船へと群がった
一千もの軍兵沈むぞ！
すがりつく腕を切り離せば無残

悪あがきもむなしく
沈む船は泡を掴む
数多の腕を斬り落とす
身分だけが正しさ
しがみつくな！離すな！
雑兵たちは腕だけ
ぶらさがり残るは腕
腕だけ！

[Verse 3]
まさか薩摩守その護衛が皆逃亡したとはまさかな！
急げ！忠度様の元へ
しかし間に合わず目にしたものは
首も胴もなく右腕だけ残された

渚に打ち上げられた
大量の腕と無念をただ
お命救えず口惜しく
拾い集めては弔った
この腕がする罪滅ぼし
安らかになんて言えない！
木端武者一千の腕
薩摩守の腕と共に！

腕を埋めて腕塚
奉れや！いざいざ

[Outro]
茂る枝の先には千もの腕を実らせ
あぁここは腕塚
さぁはじまりだ！