なくしもの (Lost and Found)

[キタニタツヤ「なくしもの」歌詞]

[Verse 1]
「深い霧の中を灯りもつけずに
ふら、ふらり、ひとりさまよい
無邪気な子どもがそう望んだから
気まぐれで手折られた花ひとつ

[Pre-Chorus]
「ここは遺失物係です」
「何を失くされましたか」
「場所はどこら辺か、心当たりは」
すっからかんの頭とすっからかんのカバンの
底は抜けていた
どこをどう歩いてきたっけ？

[Chorus]
何を失くしたのかさえもわからなくて
けれど大事にしてたことは憶えていて
いつか誰かが拾ってくれるでしょうか
探し続けていたら
がらんどうに向き合えたら
いつか生きててよかったと思えるでしょうか

[Verse 2]
天から賜るこの不幸せに
前触れも、筋合いもない
ふわり舞った蝶がふと疎ましくて
徒に毟られた翅ひとつ

[Verse 3]
ただ生きていたって意味がさして無いように思えて
諦めることばかり考えます
なんとなくまた目覚めてなんとなく寝落ちている
ひとつも戻らなかったカバンの中
明日も明後日もそうでしょう

[Bridge]
大事なものが幾つもあって
ひとつさえ失くしたくなくて
ちゃんと抱えて歩いてきたのに
気づいたら空っぽだ
生きることってなんですか？

[Chorus]
何を失くしたのかさえもわからなくて
けれど大事にしてたことは憶えていて
いつか誰かが拾ってくれるでしょうか
探し続けていたら
がらんどうに向き合えたら
いつか生きててよかったと思えるでしょうか
ただ生きていたっていいやと笑えるでしょうか」

[Outro]
Ah, 誰かを踏み潰す雨が止みますように
差しのべられた手をちゃんと取れますように
失くしものをあなたと見つけられますように
いつか、いつか、いつか、いつか
いつか