坂道を駆け下りる
この体に開かれた
世界を置き去りに
鳥のように駆け下りる
重心を低くとり
加速するこの命が
過ぎてく家や木々を
抽象の絵に変える
季節が耳打ちする
「似合わない服を脱げ」と
きっと君は気づいてた
目的を通り過ぎたと
その角を曲がれば
細く暗い道に出る
いつかは 会えるだろう
嘘みたいなそんな場所で
季節が耳打ちする
「おれたちに何を待つの」
閉め切られたあの窓に
自由だと言い聞かせて
坂道を駆け下りる
この体に開かれた
世界を置き去りに
鳥のように駆け下りる
その角を曲がれば
細く暗い道に出る
いつかは 会えるだろう
嘘みたいなそんな場所へ
鳥のように駆け下りる
坂道を