[Verse 1]
産まれて来た時、包まれた光
きっと暖かい窓からの眩しい日差し
実家の近くの坂の産婦人科で
看護婦さん達に祝福されて
産声をあげたら、はいこんにちは
息を吸って始まった長い旅
意識を迎えた瞬間は 覚えてないけれど
さぞかし誇りに思ったんだろうね
女の子は少女に、男なら少年
父の期待、母の愛を存分に貰って
育つ初心な根っこすべて親の汗と
その親の涙の数のおかげと
どの家族にも時に落ちる影
辛い時にこそぐっとこらえ
年を重ね喜びも一入 思い出せ
産まれて来ただけで 親泣かせ
思い出せ、思い出せ みんな
産まれて来ただけで 親泣かせ
産まれて来ただけで
産まれて来ただけ
[Verse 2]
お子様の身分は何の心配もいらなかった
遊びが仕事、育つことが孝行って
そんなことすら 気にかけることもなく
たまに親の視線を感じるくらいで楽
帰りが遅くなっても家の灯り見えて
ほっとするも束の間、玄関でぎょっとする形相
怒号に言い訳の応戦
まあ、どこにでもある親子の光景
いつも食卓で笑い転げては
お年玉で買った漫画に胸躍らせて
いつか自分の自由が来ると言い聞かせてた
真っ暗な部屋で世界の居場所探してた
宇宙が無限大だなんて誰が隠してた
目が覚めた朝は新鮮だったな
大人になるまで、大人を頼って
子供の丸投げ、ぜんぶ親任せ
思い出せ、思い出せ みんな
大人になるまで、ぜんぶ親任せ
ぜんぶ親任せ
[Verse 3]
制服を着てから全て変わってしまった
先輩、後輩、試験の連続に狼狽
壁越しに響いて来る低域の声
布団の中、ラジオ聞いてた中学生
頭が切れて生意気だったせいか
先生に呼び出され、冷たい廊下で正座
硝子の天井を押し付けられた結果
反骨の分子が芽を出しちまった
ああ、反抗期と言うほど親は嫌いじゃなかった
ただ自分の事が好きになれてなかったか
自動のエスカレーター、溢れたエレベーターに
魅力を感じたことは、終ぞなかったが
キャンパスですれ違った素敵な彼女は
思わず人生を180度変えたんだ
迷わず女神との暮らしを夢見たら
甘い生活なんてまだ甘いと叱咤され
家を出た瞬間、自立の約束
親に手紙を書いて自己満足
社会人になって資金貯めるような
余裕も猶予も無いし負けじと言うよ
好きな子と今すぐ結ばれたいんだ
恋煩いで毎日がバレンタインか
大事に想われる程 親泣かせ
祈ってもらってるのに 親泣かせ
[Verse 4]
引き出しの奥に引っ掛かったままの思い出
まるで子供の頃の愛犬との別れ
そんでもって今でも心配をかけて
財布じゃなければ、健康のことで
家庭も持たずに 切れた風船みたいに
世渡り提灯の瘋癲の屋台には
給料袋なし、先の保証はもっとなし
それでも日常の選択は待った無し
声を大にして言いたい、お金じゃないんだよ
地獄の二丁目だって人情の犯科帳
本能で嗅ぎ分け、報酬は山分け
いくら積んでも買えない体験もしたっけ
自分が親になったら 教えたい一心で
同じ過ちを繰り返すな、と力んで
そう思えば色々言われた理由も分かり
守りたくて守れぬもどかしさの代わり
親も人なら、完璧な親はいない筈
なのにこんな子を愛せる人がいる
もしも親が赤子に返っても握る手
そんな日が来てしまう前に絶対
人伝いに知らせを聞いて 親泣かせ
新聞で名前を見付けて 親泣かせ
ラジオで曲が流れて 親泣かせ
嬉し涙で潤ませ 親泣かせ
[Outro]
人伝いに知らせを聞いて 親泣かせ
嬉し涙で滲ませ 親泣かせ
Oyanakase / 親泣かせ was written by Shing02.
Oyanakase / 親泣かせ was produced by Yakkle.
Shing02 released Oyanakase / 親泣かせ on Sat Jan 27 2018.